真珠色の柔皮は、フルフルの皮
名前が美しすぎる素材
真珠色の柔皮。しんじゅいろのじゅうひ。
字面だけ見れば、宝石箱に入っていそうな響き。海の底から引き上げた、光沢のある何か。
実物は、あの白い、目のない、ブヨブヨした竜の皮。
命名した人は、どんな顔をしてこれを真珠と呼んだんだろう。僕はいまだに納得していない。
出どころはひとつしかない
そして残酷なことに、代替ルートがほとんどない。
フルフルを狩る。それしかない。
好き嫌いを言っている場合ではなく、あの首の長い白い塊と向き合うしか道がない。ここでまず、多くのハンターの心が折れる。
集まらない人の共通点
剥ぎ取りだけで済ませようとしている
狩る。倒す。剥ぎ取る。素材欄を見る。ない。
もう一回。倒す。剥ぎ取る。ない。
この繰り返しで疲弊している人が、たぶんいちばん多い。
問題は、集め方の設計。剥ぎ取りは、あくまで入手経路のひとつでしかない。
そもそもフルフルを狩っていない
もうひとつ。これは自分に刺さる話でもある。
フルフルが嫌いだから、避けてきた。当然、素材が貯まらない。
そして忘れた頃に、武器強化の画面で真珠色の柔皮を要求される。逃げた分の請求書が、後からまとめて届く。モンハンはそういうゲーム。
ライズとサンブレイクなら、部位破壊が本命
ここからが本題。
狙うのは頭と胴
真珠色の柔皮を集めるなら、上位フルフルの部位破壊がいちばん確度が高い。
頭。そして胴。
倒すことを目的にすると、この二箇所を意識しないまま狩りが終わる。特に胴。攻撃を通しやすい場所ではあるけれど、壊すことを意識していないと、討伐が先に来てしまう。
だから狩る前に、頭と胴、と口の中でつぶやいておく。それだけで結果が変わる。
報酬枠は他にもある
部位破壊のほかに、ターゲット報酬、捕獲報酬、剥ぎ取り、落とし物。
つまり、抽選の窓口は複数ある。剥ぎ取りだけを見ているのは、四つある窓口のうち一つにしか並んでいないのと同じ。
壊してから、捕まえる
そしてここが組み立ての核心。
部位破壊の報酬は、討伐しても捕獲しても受け取れる。壊した実績は消えない。
一方、捕獲すると剥ぎ取りはできなくなる。その代わり、捕獲報酬の枠が開く。
つまり、頭と胴を壊してから捕獲する。これが、一回の狩りで拾える枚数を最大化する形になる。
倒しきってしまう前に、罠を出す。この一手間を挟むかどうかで、周回数が半分になったりする。
フルフルが嫌いすぎて、装備が止まった
天井に張り付く白い塊
正直に告白する。僕はフルフルが苦手だった。
洞窟に入る。上を見る。天井に、白いものが張り付いている。
首の後ろがゾワッとする。あの、目のない顔。ぬるりとした質感。ゆっくり伸びてくる首。
ビリッと電気が走って、体が固まる。動けないあいだに、噛まれる。
強いから嫌なんじゃない。気持ち悪いから嫌なんだ。この感情を、僕はずっと言語化できずにいた。
素材欄の数字が、ずっと1だった
だから避けた。他のクエストを回した。楽しい狩りだけをした。
そして防具の強化画面を開いて、固まった。
真珠色の柔皮。必要数、複数。所持数、1。
いつどこで手に入れたのかも覚えていない、たった1枚。
コントローラーを置いて、天井を見上げた。現実の天井には、何も張り付いていなかった。当たり前だけど。
一狩りの組み立てを変えた
討伐優先から、破壊優先へ
腹を括って、湿った洞窟に戻った。
今回は倒しに行かない。壊しに行く。
頭を殴る。壊れる。次は胴。ここで討伐ラインに乗りそうになる。だから攻撃をやめて、罠を出す。
自分が普段どれだけ雑に狩っていたか、この時に思い知った。倒すことしか考えていなかった。
三回目で、必要数が揃った
一回目。頭と胴を壊して、捕獲。二枚。
二回目。同じ手順。三枚。
三回目の報酬画面で、必要数を超えた。
ドサッと肩の力が抜けた。あんなに避けていた素材が、三回で終わった。避けていた期間のほうが、よっぽど長かった。
やり方を知らないというのは、こういうこと。
ダブルクロス勢は、数字が違う
剥ぎ取りも悪くない世界
ここで少し、古い世代の話も。
ダブルクロスの真珠色の柔皮は、事情がやや違う。
上位フルフルの本体剥ぎ取りで、およそ半分の確率。頭の部位破壊でも、同じくらい。胴の破壊で、それより少し下がる。
つまり、こちらの世代では剥ぎ取りも十分に戦力になる。ライズの感覚をそのまま持ち込むと、逆に遠回りをすることになる。
作品が変われば最適解も変わる。この当たり前を、みんな案外忘れる。
オトモ武具屋という出口
そしてダブルクロスには、もうひとつ用途がある。
オトモ武具屋。真珠色の上端材を作るための素材として使える。
オトモを本気で仕上げようとしたとき、この皮がまた顔を出す。捨てずに取っておくと、あとで自分を助けてくれる。
なお、モンニャン隊を上位の湿原へ送ると、持ち帰ってくることがある。狩らずに増える道が用意されているのは、いつだってありがたい。
装備が止まる素材には、法則がある
嫌われているモンスターの皮ほど詰まる
ここまで書いて、ひとつ気づいたことがある。
素材が足りなくて装備が止まるとき、その素材の出どころは、たいてい自分が避けてきたモンスター。
強すぎて避けた相手ではない。だいたい、生理的に苦手で避けた相手。
フルフル。ガノトトス。ドスファンゴ。名前を出すだけで顔をしかめる人が、それぞれにいるはず。
苦手を避けた分だけ、後で払う
そして苦手を避けた分は、必ず後で請求される。しかも、いちばん装備を仕上げたいタイミングで。
モンハンの素材テーブルは、ハンターの逃げ癖を正確に記録している。そんな気がしてならない。
それでも、真珠と呼ばれている
あの白い皮を、誰かが真珠と名づけた
三回の狩りを終えて、素材欄に並んだ真珠色の柔皮を眺めた。
アイコンの中の、淡い白。光の当たり方で、わずかに色が変わる。
たしかに、真珠と言われれば、そう見えなくもない。
洞窟の暗がりで見たときの、あのぬめった質感とは全然違う。剥がして、なめして、素材になった瞬間、あれは別のものになる。
装備になった瞬間、見え方が変わる
そして装備に組み込まれる。強化される。数字が伸びる。
自分が三日間避け続けた白い塊が、いま自分の防具の一部になっている。
嫌いなモンスターほど、いい素材を持っている。これはたぶん、偶然ではない。避けたくなる相手のところに、欲しいものを置く。そういう設計になっている。
だから今日も、湿った洞窟の天井を見上げにいく。ゾワッとするのは、もう慣れた。
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