火力が高いキャラを四人並べる。この組み方が、このゲームでは一番先に崩れる。
このゲームの強さはテンションの溜まり方で決まる
多段ヒットが火力の正体
このゲームで最も重要なのは、テンションをいかに早く溜めるかと、自己回復能力。主人公のツメとテリーは多段ヒット攻撃によるテンション蓄積速度が突出して高く、必殺技を連発できるため、他のキャラとは火力の次元が異なる。
一発の重さではなく、当たる回数。ここが評価をひっくり返す。
大振りで強い一撃を持つキャラより、細かく刻めるキャラのほうが必殺技の回転が速い。その差が、長い戦闘になるほど開いていく。
AIは回避が下手だという前提
編成を考えるうえで、もう一つ外せない事情。
AI操作の仲間は回避が得意でないため、最低1人は回復スキル持ちを入れておくことで全滅リスクを大きく下げられる。
自分が操作しているキャラは避けられる。残りの三人は避けない。この非対称を無視して火力全振りにすると、後ろで勝手に倒れていく。
役割を四つに分けて埋める
攻撃、回復、強化、弱体
編成の原則としてよく挙げられるのが、この四分割。
攻撃、回復、強化、弱体が得意なキャラクターを一人ずつ入れるとバランスがよくなる。
物理アタッカー、魔法アタッカー、盾役、サポートの四つの役割を組み合わせる、という整理の仕方もある。呼び方が違うだけで、言っていることはほぼ同じ。
一人二役ができるキャラは編成が広がる
ここで効いてくるのが兼任持ち。
ミネアのように回復と弱体を一人でこなせるキャラがいれば、編成の幅が広がる。
四つの枠を四人で埋めると、アタッカーが一人しか入らない。兼任できるキャラを挟むことで、火力枠をもう一つ確保できる。
ミネアの評価も、この文脈で読むと分かりやすい。今作における最強の回復呪文ベホマラーが使えるため、ヒーラーとしてもっとも優秀。さらに悪魔のカードによるデバフやパーティコンボのバギクロスの使いやすさもあって、補助と攻撃役としても働く。
欠点も明確で、タロット攻撃の火力の低さと打たれ弱さ。だから操作キャラ向きではなく、普段はCPUに回復を任せ、任意のタイミングで回復やデバフを入れたいときだけワンポイントで操作する。
序盤から中盤に強い顔ぶれ
ハッサンの耐久と、せいけん突き
スキルや職業が揃っていない時期は、話が変わる。
序盤から中盤は、HPが高くシンプルに強いハッサンと、遠距離攻撃が得意なマリベルを軸にした編成が使い勝手に優れる。
ハッサンはHPと攻撃力が高く、せいけん突きを溜めて当てるだけで大ダメージが出る。耐久力もあって初心者向け。
さらに詳しい評価だと、テリーほどの素早さはないものの、単体への攻撃力と今シリーズ最大のHP量を誇る重戦士。壁キャラとして鉄壁の耐久性があるため、ザラキなどの瞬殺呪文以外でパーティ全滅の危険性がなくなる。ちからためを繰り返してから放つせいけん突きに会心の一撃が乗ると、単体に1000以上のダメージが出る。サイクロンアッパーなどで雑魚の殲滅もこなす。
マリベルの遠距離という保険
前に出られない時間帯を埋めるのが遠距離枠。
技術がまだ追いついていない序盤ほど、離れて撃てるキャラの価値が高い。壁役と遠距離。この二枚があるだけで、事故率がぐっと下がる。
ククールを外して三時間溶かした話
火力だけで組んだ結果
クリア後のダンジョンに潜り始めたときのこと。
僕は火力至上主義だった。アタッカーを三人並べて、回復は一人。強化枠? そんなもの、削り切ればいらないでしょ、と。
強敵に挑む。序盤は順調。ゲージが半分を切ったあたりから、削れなくなる。相手の耐久が上がったわけじゃない。こっちの手数が足りていないだけ。
長期戦になる。AIの三人がじりじり削られる。回復役が追いつかない。倒れる。
三時間。同じ相手に、同じ負け方で。コントローラーを置いて、背中を丸めたまま画面を睨んでいた。額に貼りついた前髪がうっとうしい。
(火力は足りてるはずなんだけどな……)
バイキルトが入った瞬間
行き詰まって攻略情報を漁った。そこで目に入ったのが、ククールの評価。
回復系キャラとしてそこそこ使えるが、中盤以降に覚えるバイキルトでパーティの攻撃力が2倍に上がるので、長期戦を考えるなら使いたい。
2倍。
アタッカーを一人減らして、ククールを入れた。単純計算でこちらの手数は減る。それでも試した。
戦闘開始。バイキルトが飛ぶ。数字が跳ねた。さっきまで削れなかったゲージが、ゴリッと持っていかれる。
椅子から腰が浮いた。三時間、僕はアタッカーの数を増やすことばかり考えていた。掛け算の存在を忘れていた。
足し算より掛け算。あの夜に殴られて覚えたことです。
終盤とクリア後の編成例
バトマス、テリー、ミネア、クリフト
具体的な編成例として紹介されているのがこれ。
主人公のバトマス、テリー、ミネア、クリフト。耐久と火力を合わせたパーティで、全員が自己回復手段もしくは全体回復手段を持っているうえに、クリフトのスクルトで防御力を上げられるため耐久力が突出している。火力は主人公とテリーだけで十分なので、時空の迷宮などに出現する強力なボスと戦うときにおすすめ。
全員が自己回復を持っている、という部分。AIが避けないという前提への回答になっている。
主人公の職業で組み合わせが変わる
主人公が何を選ぶかで、周りの構成も変わる。
中盤以降のボス戦を考えると、主人公が戦士系ならミネアとマーニャとハッサン、賢者ならトルネコとテリーとハッサンがバランスが取れている、という案内がある。
役割の穴を、主人公の職業から逆算して埋める。この考え方が一番きれいだと思う。
ランキングは環境で揺れる
マルチと高難度では答えが違う
有志が一か月かけて作ったというマルチプレイ向けのランキングでは、最上位にバトマスの爪とアリーナが置かれ、その次にテリー、ハッサン、バトマスの双剣、マーニャ、ヤンガス、ククールが並んでいる。
一方で同じ場所のコメント欄には、調整後はククールが最強で、高難度のマルチではククールしかいないという主張が書き込まれている。アリーナは強いものの後衛から撃つククールにDPSで劣る、と。
どちらが正しいのかを断じることはできない。ただ、遊ぶ場所によって答えが変わるという事実だけは押さえておきたい。
弱いとされたキャラの扱い
ランキングの下位にはガボやトルネコの名前が並び、コメントでも厳しい評価が飛んでいる。
とはいえ、トルネコには賢者の石による回復と状態異常回復があり、序盤の回復役としてしっかり働く、という評価も別のところで出ている。はかいのてっきゅうによる攻撃もそれなりに通る。
自分の使いやすいキャラが一番でいいんじゃないか、お祭りゲーなのにそこまでガチに決めなくても、と。
キャラチェンジを前提に組む
操作は一人という思い込みを外す
最後に、編成そのものより効く話をひとつ。
ストーリー攻略やシングルプレイでは、操作キャラクターは一人という先入観にとらわれず、状況に合わせて次々とキャラクターチェンジすることで有利に戦える。
これ、頭では分かっていても実際にやらない人が多い。僕もそうだった。
雑魚が湧いたら範囲を持つキャラに替える。ボスの隙にアタッカーへ戻る。仲間が減ったらヒーラーを自分で握って、狙ったタイミングで全体回復を入れる。
四人編成というより、四つの手札。そう捉え直したとき、ミネアの打たれ弱さも、ハッサンの鈍さも、弱点として気にならなくなる。
使う瞬間だけ、自分で握ればいい。
コメント