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ラプンツェルにロバはいない。あの相棒はマキシマスという白馬

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探している動物はマキシマス

塔の上のラプンツェルに、ロバは登場しない。

たぶん、探しているのはこのキャラクター。マキシマス。警護隊長を乗せて走る、勇敢で仕事熱心な白馬。

ロバではなく、馬。しかも、白馬。ディズニー公式でも、王国の警護隊長の馬、と紹介されている。お尋ね者のフリン・ライダーを捕まえることに執念を燃やす、あの真っ白な相棒。

ロバと間違われるのは、たぶんグッズのせい

なぜ、ロバだと思われるのか。心当たりがある。

ディズニーストアの、うるぽちゃちゃんというデフォルメぬいぐるみ。あのシリーズのマキシマスを見た人が、ロバがこんなにかわいくなってしまうなんて、と書いていた。

つまり、デフォルメされて丸っこくなったマキシマスが、ロバっぽく見える。顔が短くなって、耳が目立って、体が寸胴になる。あの造形は、確かに馬というより、ロバに近い印象を受ける。

ちなみに、そのぬいぐるみのマキシマスは、王国のシンボルである太陽が首輪についていて、座っているのに鞍がついている。座り姿なのに鞍。またがれないのに鞍。この細部が、なんとも愛おしい。

グッズのデフォルメで、種族の印象が変わる。ロバに見えてしまうのも、無理はない。

マキシマスは、馬らしくない馬

そして、この誤解を後押しする理由が、もう一つある。マキシマスの行動が、あまりに馬らしくない。

彼は、頭がよく、犬のように優れた嗅覚を持つ。フリン・ライダーの臭いを覚えていて、臭いで居場所を突き止めることができる。

犬並みの嗅覚を持つ馬。この時点で、もう普通ではない。

さらに、戦う。フリンと再び対面した際は、気絶した衛兵から剣を抜き取り、口に咥えたまま戦闘を交えた。

剣を、口に咥えて、フリンと斬り合う。もはや、馬のなせる業じゃない。立派な戦士。

大泥棒のフリンを捕まえるため、たった一人、いや一頭で全力疾走したり、剣を持って戦ったり、時には崖から落っこちたり。プリンセスが白馬に乗る、という定番の役割から、完全に逸脱している。

こんなに人間くさく動く動物を見て、ロバか何か、別の生き物だと思ってしまうのも、分かる気がする。

フリンだけが、マックスと呼ぶ

マキシマスには、愛称がある。

由来は、マキシマスの英語表記の頭文字3文字。海外ではよくある愛称の付け方。

そして、この呼び方をするのが誰かに、物語が詰まっている。塔の上のラプンツェルでは、フリンが唯一マキシマスのことをマックスと呼んでいる。

宿敵だったはずのフリンが、マックス、と気安く呼ぶ。この距離感の変化が、二人の、いや一人と一頭の関係を物語っている。

さらに、続編のラプンツェル あたらしい冒険では、ラプンツェルもマキシマスのことをマックスと呼んでいる。これは、フリンあらためユージンの影響を受けたと考えるのが妥当。呼び名が伝染していく。この描写の細やかさが、ディズニーらしい。

ラプンツェルの前でだけ、甘える

仕事熱心で厳しいマキシマスに、ギャップがある。

非常に仕事熱心で知られ、普段は厳しい表情をしているマキシマスも、ラプンツェルの前では甘えてしまう。これは、ラプンツェルに出会ったころから一貫している。

フリンを追い詰めることに執念を燃やしていたのに、ラプンツェルと出会った瞬間、態度が変わる。彼女の優しさに懐いてしまう。そして、ラプンツェルの夢のために、フリンと一日かぎりの協力関係を結ぶ。

宿敵と手を組む。しかも、一日かぎり、という律儀さ。仕事はきっちり、でも今日だけは特別。この、頑固なのに情に弱い性格が、マキシマスを愛されるキャラクターにしている。

初めてこの場面を見たとき、思わず笑ってしまった。あんなに鬼のような顔で追いかけ回していた馬が、ラプンツェルの前でしゅんとする。ぽかん、と口が開いていた。犬か、と。

キングダムハーツIIIにも、登場している

ゲームの文脈でも、マキシマスは出てくる。

マキシマスは、映画の塔の上のラプンツェルだけでなく、ゲームのキングダムハーツIIIにも登場するキャラクター。

キングダムハーツIIIには、ラプンツェルの世界が実装されている。そこで、マキシマスも姿を見せる。映画のあの動きが、ゲームの中で再現されている。

ディズニー作品を横断するキングダムハーツにおいて、原作のキャラクターがどう描かれるかは、ファンにとって大きな楽しみ。マキシマスのあの表情豊かな演技が、ゲームでも味わえる。ラプンツェルの世界を歩くなら、この白馬にも注目してほしい。

相棒はもう一匹、カメレオンのパスカル

ラプンツェルの動物キャラクターを探しているなら、もう一匹いる。

パスカル。ラプンツェルの大親友のカメレオン。塔の上で暮らすラプンツェルにとって、夢や希望を語れるただひとりの相手で、常に彼女を応援してくれる頼もしい存在。

18年間、塔の上に閉じ込められていたラプンツェル。母親以外の人間に会ったこともなかった彼女にとって、パスカルだけが話し相手だった。

だから、ラプンツェルと一緒に不思議な灯りの正体を突き止める大冒険に乗り出す。彼女の心の支えとして、ずっとそばにいる。

余談だけれど、あのぬいぐるみのパスカルについて、正面から見ると、まるでおたまじゃくし、横から見ると、あ、ごめんトカゲで合ってた、という感想が書かれていて、笑ってしまった。カメレオンなのに、角度によって別の生き物に見える。マキシマスがロバに見えるのと、同じ現象。

動物が、物語を動かしている

塔の上のラプンツェルという作品は、この二匹の動物が、物語の要になっている。

塔に閉じ込められた少女の、唯一の話し相手がパスカル。そして、彼女の夢を叶えるために、宿敵と手を組む白馬がマキシマス。

どちらも、言葉を話さない。でも、表情と動きだけで、ちゃんと感情を伝えてくる。剣を咥えて戦う馬。おたまじゃくしみたいな顔で応援するカメレオン。

グリム童話のラプンツェルを原作にした、ディズニーの長編3Dアニメーション。原題は、Tangled。もつれた、絡んだ、という意味。長い髪がもつれるように、人と人、そして人と動物の縁が絡み合っていく物語。

ロバではなく、白馬のマキシマス

ラプンツェルのロバ、と検索して来たなら、探しているのはマキシマス。ロバではなく、白馬。コロナ王国の警護隊長の馬。

犬並みの嗅覚を持ち、剣を口に咥えて戦い、崖から落ち、そしてラプンツェルの前でだけ甘える。馬らしくない馬。だからこそ、記憶に残る。

フリンからはマックスと呼ばれ、続編ではラプンツェルもそう呼ぶようになる。ゲームのキングダムハーツIIIにも登場する。相棒として、もう一匹、カメレオンのパスカルもいる。

グッズのデフォルメで丸くなった姿は、確かにロバっぽい。あの愛嬌ある造形を見て、ロバだと思ってしまった人も多いはず。でも、正体は誇り高き白馬。

もし、あの動物の名前が知りたくて検索していたなら、答えはマキシマス。今度作品を見るときは、あの真っ白な馬が、いかに馬らしくない働きをするか、注目してみてほしい。剣を咥えて斬り合う姿を見たら、たぶんまた、これ本当に馬なのか、と言いたくなる。

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この記事を書いた人

ゲーム歴:学生の頃からコンシューマー機とPCゲームを行き来してきた長年のゲーマー

ゲームの好み

ジャンル: 高難度アクション、ローグライク、シミュレーション、インディーゲーム

プレイスタイル

攻略サイトを一応見るけど、「なんでそうなるのか」が書いてないとモヤモヤするタイプ

自分で検証して、メモを取りながらプレイするのが好き

1本のゲームをやり込んで、システムの癖や罠を見抜くのが楽しい

「最強装備でゴリ押し」といった効率厨的な情報に飽き飽きしている。「レベルを上げれば勝てるのは当たり前。適正レベルで、なぜあの攻撃に当たってしまうのかを知りたい人」に向けた、世界一過保護で理屈っぽい救済措置を目指している。

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